リベルサス
リベルサスとはGLP-1の経口薬
リベルサスの有効成分は「セマグルチド」と呼ばれ、GLP-1受容体に結合します。その結果、血糖値を下げるインスリンの分泌を促進するほか、胃腸の動きを調整し食欲の抑制が可能です。血糖値を低下させるはたらきがあるため、二型糖尿病の治療薬としても使われています。
GLP-1受容体作動薬は、注射を使ってGLP-1を投与するものがほとんどですが、リベルサスは内服出来ることが特徴です。
《GLP-1とは》
GLP-1は、食事をとって血糖値が上がると、小腸にあるL細胞から分泌され、すい臓のβ細胞表面にあるGLP-1の鍵穴 (受容体) にくっつき、β細胞内からインスリンを分泌させます。GLP-1は、血糖値が高い場合にのみインスリンを分泌させる特徴があります。
「2型糖尿病治療薬」として製造販売の承認を受けています
リベルサスは、「2型糖尿病治療薬」として製造販売の承認を受けています。日本では2020年に承認を取得し、2021年2月から販売が開始されました。
(参照:新医薬品として承認された医薬品について|厚生労働省)
食事や運動療法で改善が見られない方にリベルサスによる血糖コントロールが推奨されています。今まで注射のみのであったGLP-1受容体作動薬の初めての内服薬のため、現在注目を浴びています。効果の有効性が認められ、正しく服用すれば安全性の高い医薬品と言えます。
リベルサスがダイエットとなる仕組み
GLP-1がインスリンの分泌を促し、血糖値をコントロールすることで食欲を抑えます。また胃腸の動きを緩やかにする事で食事量が減り、通常よりも少ない量で満腹感を感じられる様になります。更に消化管内での脂肪の分解も助長され、脂肪分解や代謝を促進する事で、基礎代謝が向上し、結果として脂肪の燃焼につながります。
リベルサスの効果
リベルサスは早ければ服用後3ヵ月程度で、体重減少の効果が現れます。ただし服用を途中でやめてしまうと、食欲低減やインスリンの分泌促進などの効果はなくなってしまいます。治療中止後にリバウンドする可能性があることに注意が必要です。
リベルサスの副作用
リベルサスの服用には、次の副作用が生じるリスクがあります。
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低血糖
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食欲減退
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急性膵炎(0.1%)
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胃腸障害(悪心、下痢、便秘など)
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めまい
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糖尿病網膜症
狙っている効果ではありますが、食欲減退が見られます。また胃腸障害は内服を継続すると軽くなる可能性があります。副作用の発現リスクを抑えるために、初めてお飲みになる方は3mgから開始します。その他にまれに低血糖に陥る可能性があります。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行う様にしましょう。過度な食事制限を行う場合や他の糖尿病治療薬を併用すると低血糖のリスクが上がります。自己判断で服用せず必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
リベルサスの注意点、禁忌
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方
・糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1 型糖尿病の方
・膵炎の既往歴のある方
・重度胃不全麻痺等、重度の胃腸障害のある方
・低血糖を起こすおそれがある(副腎機能不全 ・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態 ・激しい筋肉運動 ・過度のアルコール摂取者等)
・胃摘出術を受けた患者
これらに該当する患者する方は安全に服用する事が出来ないため、処方する事が出来ません。
該当する項目がある場合は必ずカウンセリングや診察時に申し出てください。
リベルサスの飲み方は?服用時の水の量
空腹時にコップ約半分の水とともに、3mg錠、7mg錠、14mg錠のいずれかを1錠ずつ服用します。お茶やコーヒー、服薬ゼリーなどでの服用は控えてください。
リベルサスを飲んだ後は、30分~2時間程度、食事や水分の摂取を控える必要があります。
どうしても水分を摂取したい場合でも、最小限に抑えてください。
服用当初は副作用のリスクの観点から3mgから開始します。
リベルサスの個人輸入に注意!クリニックで処方してもらいましょう。
最近ではオオサカ堂個人輸入代行業者を通して、誰でも気軽にリベルサスの海外製品を購入出来るようになりました。診察無しで安く買える等のメリットはありますが、糖尿病治療薬の中には副作用の出現や、患者様によっては服用禁忌の場合がございます。それらに該当するような患者様が医師の診察なく使用するのはとても危険です。自己判断で輸入・購入でず、安心・安全に利用するために国内正規品を取り扱っているクリニックで医師の診察を受けた上で処方していただきましょう。
リベルサスの料金
当院のリベルサスの料金の詳細は、下記の料金表をご確認ください。
「メディカルダイエットの料金表」
リベルサスは保険適用?
リベルサスは二型糖尿病治療に対しては保険適応で処方する事が出来ます。
ダイエットを目的としたリベルサスの処方は、保険が適用されません。
参考文献
・ノボ ノルディスク ファーマ株式会社「リベルサス インタビューフォーム」
1)第 III 相臨床試験(試験番号: 42334、42225、42246、42807 及び 42829 試験)、第 II/III 相臨床試験(試験番号: 42818試験)