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ジャディアンスの副作用

低血糖(1.8%)

ジャディアンスは尿中への糖の排泄促進によって低血糖を引き起こす事があります。臨床試験1)における低血糖の副作用発現割合は1.8%(132/7192 例)と報告されています。またスルホニルウレア剤又はインスリン製剤との併用時に発現割合はやや増加する傾向があったことから、糖尿病治療薬との併用でリスクが上がると考えられます。ジャディアンスを服用中に脱力感、高度の空腹感、発汗等の低血糖症状があらわれた場合には、糖質を含む食品を摂取しましょう。

脱水(0.3%)

ジャディアンスは尿中の糖が増える事で浸透圧利尿作用を有し、脱水を引き起こす事があります。臨床試験1)における脱水の副作用発現割合は,0.3%(24/7192例)と報告されています。 2型糖尿病患者に対して、脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現が報告されています。 その為、本剤を服用中は適度な水分補給を行い、もし脱水が疑われる症状(口渇,多尿, 頻尿,血圧低下等)が認められた場合には、直ちに休薬し、水分摂取しましょう。

ケトアシドーシス(頻度不明) 

ジャディアンスは尿中の糖の排泄促進作用によって、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがあります。その為、悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、投与を中止し、当院または近くのクリニックを受診する様にしましょう。特に過度な糖質摂取制限、食事摂取 不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので注意しましょう。

腎盂腎炎(0.1%未満)、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(0.1%未満)

2 型糖尿病患者に対して、SGLT2阻害薬で尿路感染あるいは性器感染から重篤な腎盂腎炎を発現し、敗血症(敗血症性ショック)に至った症例が報告されています。さらに、国内外市販後に本剤投与症例において重篤な外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)の発現が報告されたことから注意が必要です。 臨床試験1)における腎盂腎炎、フルニエ壊疽及び敗血症の副作用発現割合はそれぞれ 0.1%未満(0.08%,6/7192 例)、0.1%未満(0.03%,2/7192 例)、0.1%(8/7192 例)と報告されています。これら尿路感染症を予防するため、トイレは我慢しないようにし、 十分な水分摂取と陰部を清潔に保ちましょう。もし症状が出現した際は当院または近くの医療機関を受診する様にしましょう。

まとめ

・低血糖のリスクがある為、ジャディアンスを服用中に過度な食事制限はせず、低血糖症状があらわれた場合には糖質を含む食品を摂取しましょう。

・ジャディアンス服用中は適度な水分補給を行い、もし脱水が疑われる症状が認められた場合には、直ちに水分摂取しましょう。

・アシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)が認める場合があります。糖質摂取制限、食事摂取 不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので注意しましょう。

・尿路感染症を予防するため、トイレは我慢しないようにし、 十分な水分摂取と陰部を清潔に保ちましょう。

もし症状が出現した際は当院または近くの医療機関を受診する様にしましょう。

当院では丁寧なカウンセリングと問診で、患者様一人一人にあった安心・安全な最適な治療プランを提案させていただきます。その為糖尿病治療されている方や、過度な食事制限されている方などにはご希望の薬剤を処方出来ない可能性もございます。治療についてご不明な点があれば気軽にお問合せください。

参考文献:日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 「ジャディアンス インタビューフォーム」

1)2型糖尿病患者並びに慢性心不全患者を対象とした国際共同試験を含む8試験(1245.20,1245.31,1245.38 (10mg,25mg 投与例のみ),1245.52,1245.106,1245.107,1245.110,1245.121)の全体集団における併合データ

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