防已黄耆湯
防已黄耆湯とは
「防已黄耆湯」は、体がむくみがちで、水分の代謝の悪い、肥満体質の人に用いられる漢方薬です。水分代謝が悪くなり、「気・血・水」のバランスが偏ってしまう場合に用いられます。肥満対策の薬として処方されていますが、この場合はいわゆる水太りタイプの方に効果的です。
<効果>
色白で筋肉軟らかく水ぶとりの体質で疲れやすく、汗が多く、小便不利で下肢に浮腫をきたし、膝関節の腫痛するものの次の諸症:
腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、 、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順
<成分>
本薬1日量 (18錠) 中
日局ボウイ 5.0g
日局オウギ 5.0g
日局タイソウ 3.0g
日局カンゾウ 1.5g
日局ビャクジュツ 3.0g
日局ショウキョウ 1.0g
上記の混合生薬より抽出した日局防已黄耆湯エキス3,200mgを含有する。
添加物として日局ステアリン酸マグネシウム、日局タルク、日局軽質無水ケイ酸、日局カルメロースカルシウム、日局結晶セルロース、水酸化アルミナマグネシウムを含有する。
<用法・用量>
通常、成人1日9-18錠を2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
<副作用>
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は不明である。
重大な副作用
1. 間質性肺炎:
発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常 (捻髪音) 等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
2. 偽アルドステロン症:
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察 (血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
3. ミオパチー:
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
4. 肝機能障害、黄疸:
AST (GOT)、ALT (GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
・過敏症(頻度不明) :
発疹、発赤、そう痒等が現れる可能性がある。このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
「防已黄耆湯」のまとめ
防已黄耆湯は、むくみや水太りによる肥満におすすめの漢方薬です。むくみ、多汗症、水太り、肥満等を改善します。西洋医学ではケアしにくい症状に対して対処できることもあります。ぜひ生活の中に取り入れてみてはいかがでしょうか。